キャッシングに申し込むと職場に電話がかかってきます
「もしもし。私、貸田と申しますが、借田さんはいらっしゃいますか?」
キャッシングの申し込みをすると、金融業者は必ず「在籍確認」というものを行います。申し込みの際に記入した勤務先に電話をかけて、申込者本人が本当に働いているのかを確認するのです。
「金融業者から電話なんてきたら、借金しようとしてるのがバレるじゃないかっ…!!」
そう不安になるのはごもっともです。
在籍確認は必須です。
しかし業者のほうも在籍確認は必ず行わなければ融資をすることできません。
中には嘘の申告をして、架空の会社名を記入したり、既に退職した職場の連絡先を記入したりする人もいるからです。そのため職場への在籍確認は欠かせないのです。
しかし、職場へ電話する事をキャッシング利用者が煙たがることは業者側もよく分かっています。大事なお客さんを失いたくないので、なるべくスムーズに在籍確認ができるように、借金をしようとしていると職場の同僚に感づかれないように配慮もしてくれます。
具体的にどのようなやり取りをするのでしょうか。
1つシミュレーションをしてみましょう。
キャッシングの担当者は、個人名で「私、田中と申しますが、鈴木さんはいらっしゃいますでしょうか」というように尋ねます。
すると、電話受付の方が「あいにく、鈴木は只今席を外しております」などの返事をすると思いますので、それで在籍確認は終了です。
担当者は「そうですか。ではまたこちらからお電話させていただきます。失礼致します」などと言って電話を切りますが、在籍確認は終了しましたので、もう電話がかかってくることはありません。
自分で電話に出た場合は、担当者がキャッシングの在籍確認であることを述べ、電話を切ります。
非常に簡単ですよね。
職場の状況によっては、在籍確認して欲しくないタイミングがあると思いますが、在籍確認の前に本人確認がありますので、自分の携帯電話に電話がかかってきた時、在籍確認のタイミングを指定することができます。
個人宛の電話が少ない職場ですと、「普段電話がかかってこない人なのに不思議だな」と思われるかもしれませんが、1度きりの電話ですので、時間が経てばすぐに忘れてくれるでしょう。
「さっき電話があったよ」と言われても「誰からだろう?」ととぼけていれば、それで終了です。その場にいると「誰から?」と訊かれる可能性がありますので、「クレジットカードを作ったから信販業者か保証会社だと思う」、などと言い訳するのもいいでしょう。半分本当のことを混ぜることで、嘘は嘘では無くなります。
他のやり方としては欠勤・外出中に電話がかかってくるよう指定することもありでしょう。
消費者金融は会社名を名乗らない
職場に電話をかけてきた時に消費者金融の担当者であれば、社名は名乗らず担当者の個人名だけ名乗ります。
消費者金融という響きから誰もが「金貸し」を思い浮かべ、借金をしようとしている事がバレてしまうのが容易に想像できます。
そのため消費者金融は「もしもし。私、貸田と申しますが、借田さんはいらっしゃいますか?」という具合に個人名を名乗り、それ以上の事は話しません。
銀行は銀行名を名乗る
消費者金融と違って銀行は誰もが利用する機関ですから、たとえ銀行から電話が来たとしても「キャッシング利用の在籍確認か?」と疑う人はそういないはずです。
銀行名では無く、個人名を名告ってもらうこともできます。
しかし、それでも気になる人は在籍確認の際に個人名を名乗ってもらう事も可能です。申し込みの際にその旨を銀行側に伝えましょう。
特に最近は地方銀行も即日審査・即日融資をうたうカードローンを提供しています。大手銀行に負けず劣らずの内容なのですが、唯一のネックが地域性です。たとえば東京で働いていて、北海道銀行から連絡が来る、って普通考えられないからです。
そのため、地方銀行のカードローンを中心に、個人名を名告ってもらうパターンが増えています。
ウソの会社名を名乗ってもらう事はできない
個人名や銀行名ではなく、他の企業名や、架空の企業名を業者側に名乗ってもらう事はできません。それは法律に触れる事になるからです。
業者側も出来るだけ申込者の要望には応えてくれますが、嘘つきの肩を担ぐ事は決してしません。
在籍確認では何を聞かれるのか?
在籍確認の際に金融会社の担当者からどんな言葉が飛び出すのかはとても気になるところだと思います。
たまたま電話に出た事情を知らない同僚に対し、「そちらに勤務されている借田さんが、キャッシングの利用を検討しているので、そのための在籍確認でお電話しました。」
なんて馬鹿正直に話す業者はいませんのでご安心ください。
金融業者が在籍確認で確認したいのは、申込者が本当に勤務しているのかを確認すること、それだけです。
申込者本人が電話に出た場合
金融業者からの電話を申込者本人が取った場合、もしくは同僚が電話を取り、本人につないでもらった場合
- 申込者本人であることを電話口で確認(生年月日を聞かれる場合もある)
- 社名を明かし、在籍確認の電話であることを伝える
これだけです。
電話がかかってきた時に本人が不在の場合
- 一時的に席を外している場合、いつ頃戻るのか?(いつ頃戻ってくるかを確認できたら終了)
- 休暇を取っている場合、いつ休暇から戻るのか?(いつ休暇から戻るかを確認できたら終了)
これだけです。
具体的な不在理由と、いつ戻ってくるのかを確認できれば、たとえ「またかけ直します」と担当者が答えたとしても、本当に電話をかけ直すことはないと考えていいでしょう。
在籍確認では特に何も聞かれることはありません。ただ申込者本人が職場に所属していることさえ確認ができれば金融業者はそれ以上の詮索はしません。何も不安がることはないのです。
いかなる場合でもキャッシングについてや、その他用件については話しません
たとえば金融業者からの電話をとった同僚が「どういった用件か」と問いただしても、決して第三者に用件を話すことはありません。
うまいことゴマかしてその場を切り抜けてくれます。その点に関して業者の電話担当者はプロですからご安心を。
在籍確認の日時指定は可能?
日時を指定する明確な理由があればほとんどの金融機関で指定が可能です。
ただ、「自分で電話を取りたいから」という理由だと何か別の理由があるのでは…と疑われてしまう場合もあるようです。
しかし、金融業者側も申込者の勤め先に電話をかけて、申込者本人と話が出来た方が在籍確認としては申し分ないので、勤務先に自分が確実にいる日時を指定するのは双方にとって良いことのように思えます。
在籍確認がうまくとれなかったら…
- 勤務先に何度電話をかけてもつながらない
- 在籍しているかどうか確証がとれない
大体の業者が2、3回電話での在籍確認をして、それでも確認がとれなかった場合は例外的な措置として、在籍を証明する書類を求めてくる場合もあります。
業者によって異なりますが、以下のようなものの提出が求められます。
- 社員証
- 給与明細
- 源泉徴収票
- 保険証
しかし業者によっては電話での在籍確認がとれなければ審査で落とされる場合もあるようです。仮に書類での在籍確認を受け入れてもらえたとしても、書類の提出には時間がかかる上に、例外的な措置であるため金融業者にあまり良い印象を与えないかもしれません。その人の印象というのは審査に置いてとても重要です。在籍確認は極力電話で済ませましょう。
ウソの勤務先を申告したことがバレたら審査に落ちる
実際に働いてもいない勤務先を自分の勤務先であると申告し、そのウソがバレたらその時点で審査には通りません。
また「偽装会社」といわれるアリバイ工作を専門に行う会社が存在し、その偽装会社を利用していることがバレるとやはり審査には通りません。
金融関係で詐欺行為を行うとブラックリストに載せられる可能性もあります。慎重に行動してください。
ほとんどの場合、在籍確認はスムーズに完了する。
いろいろと不安要素が多いように思える在籍確認ですが、疑ってかかると全てが心配になってしまうようなもので、実際にはそれほどバレる危険はありません。
あまりビクビク構えていると、職場の人間に逆に怪しまれますし、そもそも悪いことをしているわけではないのですから、堂々と構えていれば良いのです。そして、金融業者からの電話には紳士に対応しましょう。
電話連絡のないキャッシング会社
最後に、それでもどうしても電話連絡が嫌だ!という方のために、申込方法によっては電話連絡を無しにしてもらえる消費者金融をご紹介しておきます。それが「SMBCモビット」です。WEB完結申込なら、電話連絡なしで申し込めます。
ただし他の方法で在籍確認は行われます。在籍確認が無いわけではありません。ご注意ください。