目的ローンとフリーローンとカードローンの違いとは？
カードローンとは、銀行や消費者金融などの金融機関から無担保でお金を借りることができるキャッシングサービスのこと。専用のローンカードがあれば、限度額内で何度もお金を借りられるので、カードローンと呼ばれます。
でもカードローンには都市銀行や地方銀行が提供するサービスと、消費者金融が提供するものがあります。
カードローンは私たちのもっとも身近なキャッシングサービスです
カードローンの利用者は、カードローンが提携する金融機関のCD（キャッシュディスペンサー）やコンビニのATMから、お金を自由に引き出せます。いちいち窓口で担当者と面接して、ローンを組んで借り入れるフリーローンとは手軽さが段違いです。そのためお金を借りるという点では、カードローンは一番私たちの身近に存在するキャッシングサービスとなります。
ローンには使途と審査で3つの種類があります
「ローン」というと、通常利用目的を限定した住宅ローンや車のローンなどのイメージがあるかもしれませんが、「カードローン」はそれらの「目的ローン」とは違います。カードローンはお金の使用目的を自由に決められる「フリーローン」の一種です。まずはこの3つのローンについて整理していきましょう。
「目的ローン」は高額借り入れ可能！その代わり借りたお金の使途が限定されます
「目的ローン」では、借り入れをする金融機関にきちんと借りたお金の使途を報告しなければなりません。「教育ローン」であれば小さい子どもの教育や大学の授業料など。自動車ローンや住宅ローンであれば、マイカーの購入や不動産の購入のために使わなければなりません。
他のローン商品と比べて低金利で、高額の借り入れが可能です。一方で保証人を用意しなければならなかったり、担保を取られることも多いです。
目的ローンのメリットは高額の借入額。デメリットは自由が無いこと
きちんとそのお金が目的のために使われているかが検証されますし、金融機関から支払い先に直接お金が振り込まれることが多いため、使途を誤魔化すことは出来ません。銀行が代金を肩代わりして払ってくれて、利用者は借りたお金を銀行に返済していく、という形になります。
使途が縛られる分、高額の借り入れが可能となります。お金を借りることができるのはありがたいのですが、その中で自由にお金を使うことができないのは少し不自由に感じる点があるかもしれません。
「フリーローン」は使途は自由！ ただし毎回審査があります
「フリーローン」の場合は、300万円まで無担保、などと利用額に応じて条件が変わります。利用額が高額であれば担保を用意しなければならなかったり、保証人を立てなければなりません。しかし、ある程度までは無担保で借り入れが出来ます。
また使途も縛られません。必要に応じて旅行資金に充てたり、家具やインテリア、パソコンの購入などに使うことも出来ます。もちろん住宅や車の購入資金にしても良いですし、結婚資金に充てることも可能です。使途が自由と言うことは、金融機関には監視されていないと言うこと。本当に自由に利用して良いのです。
フリーローンにも例外があります。それが事業資金
ただし例外として、事業資金への支払いは禁止されているケースが多いです。事業資金や投資のための融資を受けたいのであれば、事業者ローンを利用する必要があります。
その際は、申し込み時に使用目的の申告が必要になる場合があります。
フリーローンのメリットはお金を自由に使えること。デメリットは審査が面倒なこと
何もかもが素晴らしいフリーローンですが、デメリットもあります。それは借り入れごとに金融機関から審査を受けなければならないこと。たとえば100万円借りて、90万円使ったら、手元に10万円残ります。これを返済したら、また借りるためにはまた審査を受けなければなりません。
限度額100万円だから、残った10万円は自由に借り入れできるのではないか？と思っても、そうはいかないのです。この審査におけるフレキシビリティの無さが、フリーローンの弱点です。
「カードローン」も使途は自由！ 限度額まで何度でも借りられます
「カードローン」は使途が自由なフリーローンの一種です。借り入れは専用のカードを利用して、ATMやCDからお金を引き出します。そしてそのお金を食費やお祝い金、医療費、ローンの支払いなど、何にでも使用することができます。
カードローンには都市銀行や地方銀行、信金などが提供する銀行カードローンと消費者金融がキャッシングサービスとして提供するカードローンの2種類があります。しかし、下記のメリットは変わりません。
カードローンのメリットは何度でも借りられ、いちいち審査が必要ないこと。
カードローンの場合、担保は基本的に必要ありません。また200万円など一定の限度額まで収入証明書が不要な事も多いです。その限度額に達するまで何時でもどこでも何度でも、借り入れが可能なのが最大のメリットです。審査は最初の1度だけで良いのです。
しかも多くのキャッシングサービスでは提携する金融機関のATMの利用料を無料としています。借り入れも返済も手数料0円で気軽に行うことが出来ます。とにかく借りやすさに特化したのがカードローンなのです。
カードローンのデメリットは他のローンと比べて金利が高いこと
一方で金利は他のローン商品よりも高めに設定されています。これは消費者金融でも銀行カードローンでも同じです。使途が自由で、しかも何度でも借りられるということは、目的がわからず、信用度が下がります。そのため、金利は高めに設定される、という仕組みです。
「カードローン」は銀行と消費者金融で違いがあります
カードローンは、銀行が提供している銀行系のカードローンと、消費者金融やクレジットカード会社など銀行以外の金融機関が提供しているカードローンの大きく２つに分けることができます。
この2つは基本の仕組みは似ていますが、大きく違うポイントがあります。それが総量規制の有無と、金利の違いです。
銀行カードローンは限度額に制限がありません！専業主婦も借入OK！
銀行カードローンは年収の3分の1という制限がありません。この総量規制と呼ばれる法律は、悪質な消費者金融が横行していたバブル時代に求められて制定された貸金業法の法律です。そのため、もともとが銀行法でコントロールされている都市銀行や地方銀行、信用金庫には適用されないのです。
また貸金業法では無収入の方にお金を貸すことは出来ません。そのため、専業主婦(主夫)は消費者金融からお金を借りることは出来ません。しかし銀行カードローンはこの法律に縛られないため、融資適格者と判断されれば、専業主婦(主夫)でも借り入れが可能なのです。専業主婦は銀行カードローン、というのは法律上の理由からの鉄則なのです。
即日審査とキャッシングのスピードは消費者金融には敵いません
銀行カードローンのデメリットは審査に時間がかかることです。借り方としても、消費者金融の窓口、ATM、CDなどから手軽な方法でお金を借りることが出来ますが、契約前には審査があり、審査を通過しなければ利用することはできません。
ただし、申請から融資までの対応が迅速になってきており、最近ではインターネットから申し込みをして、その日のうちに借りた金額が振り込まれる即日での対応をしている銀行もあります。
ローンカードの発行がネック！即日融資はなかなか難しい！
このように最近はインターネットを利用したWeb完結など、スピードアップが著しいですが、それでもローンカードが届くまで借り入れができなかったり、その銀行の口座を開設する必要があったりと、様々な制限が残っています。
即日融資の借入方法も、ローンカードを使わずに銀行振込であることが多いです。この場合、自行口座であれば当日融資の可能性が残りますが、他の金融機関だと早くても翌日の振込になります。
銀行カードローンも借り方は多様になっています！
銀行カードローンはその代わり、低金利であることがメリットです。消費者金融は最高金利が18%前後と高くなっていますが、銀行カードローンは15%以下であることが多いです。長期でお金を借りる事になった場合、銀行カードローンに借り換えする方が良いでしょう。
消費者金融のカードローンは特にキャッシングと呼ばれます
消費者金融の場合は「カードローン」ではなく「キャッシング」と呼ばれることが多いです。一方で銀行の場合は「銀行カードローン」と呼ばれます。
これは消費者金融のキャッシングが、一括払いを前提にお金を借りることとして始まったから。融資額も一度で返済できることを前提にしているため、10万円以下の小額であることが多かったのです。
ただし最近では、小口でなく、100万円の限度額など、ある程度まとまった金額の融資を受けられるようになってきました。そして限度額内では何時でも、何度でもお金を借りることができるのです。
消費者金融はスピードが命！ 遅くまで即日融資に対応！
消費者金融のカードローンの最大のメリットは、スピードと借りやすさです。インターネットで簡単に申し込める上、必要書類の提出も、審査もすべてがWebで完結できることが多いです。
また銀行カードローンは即日融資に時間的な限界がありますが、消費者金融の多くは自動契約機を設置しています。自動契約機はその場でローンカードを発行してくれるため、提携ATMを利用することで、遅くまで即日融資が可能となっています。これは銀行カードローンにはなかなか見られないメリットです。
このように消費者金融のキャッシングの利点は気軽にお金を借りることができるという点に集中していると言えるでしょう。まずは消費者金融で借りて、後々、銀行カードローンで借り換えする、そんなキャッシングサービスの使いわけがおすすめです。
これらの違いについては「銀行カードローンとは？ 限度額の縛りが無い低金利のキャッシングサービス」で説明しているので、興味がある方はご覧ください。
