国民年金滞納にも差し押さえがある!
給料から自動的に天引きされる厚生年金と違い、国民年金は自主的に納付しなければいけません。そのため、うっかり滞納している人も少なくないようですが、あまりに長引けば差し押さえの可能性があることはご存知でしたか?
国民年金を滞納していることによる差し押さえはニュースになることは滅多にありませんが、毎年数千件~1万件前後、行われています。分納するという方法もありますが、延滞金の利子は非常に高いのです。
「差し押さえは嫌だけど、お金がない!」そんなピンチを切り抜ける方法がキャッシング! 意外と有りなキャッシングで一括返済する方法について紹介します。
国民年金滞納から差し押さえになるケースとは?
国家財政の悪化に伴い、国民年金滞納者への取り立ても年々厳しくなっているといわれています。差し押さえに至るケースも増えているそうですが、いったいどんな人が対象なのでしょうか。
差し押さえになる条件
国民年金保険料を少しでも滞納すれば誰でもすぐに差し押さえになるわけではありません。年間所得が300万円以上あり、保険料を7ヶ月以上滞納している人が対象です。現在、全国におよそ37万人いるといわれています。
かつては、年間所得400万円以上、未納期間13ヶ月以上という条件でしたが、年々、対象者は増える一方です。今後もこの傾向は続くと考えられるため「自分は低所得だから対象外」と、思っている人でも、いつ対象者にならないともかぎりません。
年間所得300万円とは
一口に年間所得300万円といってもサラリーマンなのかフリーランスなのかによって話は違います。たとえばサラリーマンは収入から給与所得控除を引いた金額が所得です。給与所得控除は年収によって変動しますが、年間所得が300万円以上ならば年収は400万円を越えていると考えられます。
一方フリーランスの所得は売上から必要経費を引いた金額になります。必要経費がどれぐらいあったかにもよりますが、年間所得が300万円以上というのはやはり年収は400万円以上と考えられ、保険料を支払う能力ありと見なされるのです。
差し押さえの対象となるもの
国民年金保険料の納付を怠ると、具体的には次のような財産が差し押さえ対象となります。
給料
差し押さえの方法として最も一般的です。年収の4分の1までを差し押さえることができます。
預金口座
銀行口座が差し押さえられると、自分ではお金を引き出すことができなくなります。
不動産
持ち家の場合、住宅が差し押さえられ競売にかけられることもあります。競売で買主が見つかれば強制的に家を手放さなくてはいけません。
差し押さえまでのプロセス
給料、預金口座、不動産などが自分の自由にならなくなってしまう差し押さえ。そうとはいっても、差し押さえはある日突然行われるのではなく、次のようなプロセスを経て実行されます。
督促の電話がかかってくる
国民年金保険料が未納状態になると、まず日本年金機構から督促の電話がかかってきます。
自宅に特別催告状が届く
電話を無視していると、自宅に催告状が届きます。通常、一通ではなく何通か送られてきます。
最終催告状が届く
何通かの特別催告状の後についに送られてくるのが最終催告状です。最終催告状には納付期限が明記され「納付期限までに未納分を収めなければ法的手段を取る」という内容が記載されています。
世帯主や配偶者の財産調査
最終催告状でも効果がないとなると、世帯主や配偶者の財産が調査され、場合によっては本人以外から国民年金保険料が検討されます。
差し押え予告通知書が届く
本人または世帯主、配偶者に差し押さえることができる財産があると見なされると、差し押さえ予告通知書が届きます。そして、財産の差し押さえが実行されます。
国民年金保険料は免除になることもある?
「所得は差し押さえ対象レベルでも借金返済で生活が苦しくて、とても支払えない」という人もいるかもしれません。納付は難しいものの、差し押さえは避けたいという時には免除制度を利用するという方法もあります。
国民年金の猶予制度
たまりにたまってしまった国民年金保険料は、じつは分納することも可能です。差し押さえを回避するには未納分を支払いたいという誠意を見せるのが大事というのはご存知でしたか?
まずは、日本年金機構の担当者に「未納分を分割で支払いたい」という意志を伝えてください。話がまとまれば国民年金事務所から分納用の振込用紙が送られてくるでしょう。
国民年金の免除制度
前年度の所得が300万円以上あったとしても、突然の解雇や会社の倒産などで現在は無収入という人もいるかもしれません。そんな時は、国民年金の特例免除を利用してみてはいかがでしょうか。
ただし、特別免除制度を利用するには失業を証明できる書類として雇用保険受給者証、雇用保険被保険者離職票等のコピーが必要です。必要書類と申請書を国民年金担当窓口または日本年金機構に提出してください。
国民年金は借金してでも支払うべき?
「失業中というわけではないが貯金もない。日々の生活に追われていて、たまった国民年金を支払うには借金が必要」という人もいるでしょう。「カードローンを利用してでも国民保険はすぐに納付すべき!」という人もいますが……。
国民年金を滞納するデメリットは大きい
国民年金というと老齢基礎年金を思い浮かべる人も多いかもしれません。「どうせ将来、受け取れるかわからないし」などと滞納している人もいますが、じつは国民年金は老齢基礎年金だけではないことはご存知でしたか?
国民年金は一定の傷害を負った時にもらえる障害年金、世帯主の年金加入者が死亡した際にもらえる遺族年金などにもかかわるものです。滞納していればこれらを受け取れないのはいうまでもありません。
差し押さえ対象ならばローンの審査は通る可能性大
差し押さえ対象になっているということは、それだけ年収があるということです。つまり、カードローンの申し込みをすれば審査を通過できる可能性は大いにあるということになります。
しかも、国民年金の滞納は信用情報機関に記録されることはありません。つまり、滞納しているのは国民年金だけでクレジットカードの支払いなどで問題は起こしていないならば、カードローンの利用には何ら問題ないということです。
国民年金の延滞金は高い
じつは国民年金には延滞金が発生します。しかも利率は年7.3%~14.6%と結構高めです。猶予制度を利用して分納にすれば負担は軽減されるかもしれませんが、それだけ延滞金は加算されます。
したがって低金利のカードローンを利用して国民年金を一括返済してしまった方がお得というケースは十分に考えられます。もし、国民年金滞納による差し押さえ寸前のピンチならばカードローンを検討してみませんか?
おすすめの低金利カードローンはコレ!
カードローンの金利は借入額が大きいほど小さくなります。仮に国民年金保険料の未納分を一括返済するために100万円を利用限度額と設定してカードローンを利用する場合のおすすめを見てみましょう。
消費者金融からのキャッシングはNG
消費者金融の金利を調べてみるとプロミスは4.5%~17.8%、アコムは3.0%~18.0%になっています。下限金利を見ると国民年金の延滞金よりも低いように見えますね。しかし、100万円を利用限度額として設定した場合、下限金利が適用されることはまずありません。
利用限度額100万円に対する金利はプロミス15.0%~17.8%、アコム7.7%~18.0%です。したがって、消費者金融からキャッシングをして国民年金を一括返済しても、かえって余計に利息を支払うことになりお得とはいえません。
おすすめは銀行系カードローン
利用限度額100万円の場合、借金をしてでも国民年金を返済する価値があるのは銀行系カードローンです。おもな銀行系カードローンの金利を見てみましょう。
カードローン | 利用限度額100万円での金利 |
---|---|
みずほ銀行カードローン | 年14.0% |
三井住友銀行カードローン | 年12.0%~年14.5% |
オリックス銀行カードローン | 年12.0%~年17.8% |
銀行系カードローンの特典と注意点
たとえば、みずほ銀行カードローンでは住宅ローンを契約している支点で新たにカードローンを申し込めば金利がさらに0.5%引き下げられます。一方、オリックス銀行カードローンのように金利に幅があると、年収低めの人などは国民年金の延滞金よりも高金利となるケースもあるので注意してください。
国民年金滞納による差し押さえ回避にカードローン
最後に、今回の記事のおさらいをしましょう。
- 国民年金を滞納すると差し押さえられてしまうこともある。
- 差し押さえを避けるには分納するという方法もあるが、いずれにせよ延滞金が発生し、結構金利も高い。
- 延滞金のことを考えれば、借金をしてでも国民年金を一括返済する意味はある。
- 差し押さえを迫られているということは少なくとも300万円以上の所得がある証拠なので、カードローンの審査は通る可能性がある。
- 低金利の銀行系カードローンを利用して国民年金を一括返済すれば、もう差し押さえに怯えることもない!
国民年金滞納から財産が差し押さえとなる人が増えています。差し押さえ対象となるのは支払い能力があるにもかかわらず未納状態の人といってもよいでしょう。支払い能力ありと見なされる基準が年々下がってきているので注意が必要です。
カードローンによる国民年金の一括返済が上手くいったら、今後の支払いについても検討しましょう。最近では国民年金の支払に対応しているクレジットカードもあり、うっかりミスによる未納を防ぐこともできます。月々の支払額はわずかでも、たまりにたまってしまうと怖い国民年金。二度と差し押さえの催告状が届くことのないように検討してみませんか?