「借金グセ」ついていませんか?
借金は必ずしも悪いことではありません。奨学金、住宅ローン、自動車ローン、すべて借金ですが、計画的に利用する分にはむしろ人生を豊かにするともいえるでしょう。一方、人生を破滅させかねないのが無計画な借金グセです。いったいなぜ人は借金グセがついてしまうのか、借金グセをなおすにはどうすればいいのか解説します。
借金グセがつきやすい人の特徴
借金グセがつきやすい人にはいくつかの特徴があります。育った環境、生まれ持った性質など自分ではどうしようもない場合も……。しかし、当てはまるところがあるならば注意してください。
親に借金グセがあった
クレジットカードでキャッシングをしたりカードローンを利用したりするのが当たり前という家庭環境に育てば、借金に対してあまり抵抗を感じなくなるのも当然のことです。まして「ギャンブルで生活費を使い込んでしまったので借金で穴埋めした」という親だったら更に拍車がかかるでしょう。
もちろん、そんな親を反面教師として「自分はそうならない」と、思う人もいます。そのような人は借金グセがつくことはないかもしれません。しかし、残念なことに借金グセは親から子へ受け継がれていくケースの方が多いのです。
ギャンブルにハマっている
借金グセがある人は、やはりパチンコなどのギャンブル好きの比率が高いものです。「パチンコ店に行ったことはないし、自分とは関係ない」と思っている人でも、ソーシャルゲームにハマっていたら注意してください。いわゆる「ガチャ」もギャンブルの一種と考えてよいでしょう。
ギャンブルは負けていても「もう少しやれば勝てるはず!そうしたら損を取り戻せるし、それどころか儲かる可能性だってある!」と、勘違いしがちです。確かにそのように「勝つ」こともありますが「負ける」確率の方が圧倒的に高いのがギャンブルです。チャンスをつかむためと言い訳しながら借金を重ね、借金グセがつくのに時間はかかりません。
見栄っ張りで競争好き
いつも自分と他人を比較して「あの人よりも高いブランドバッグを持ちたい!」などと借金を重ねる人がいます。最近では「借金をしてでもみんなよりリッチな写真をアップしなくては!」などと、SNSが拍車をかけているといっても過言ではありません。
こういった競争にはキリがないものです。しかも、ただ誰かにマウントするだけが目的なので、本当に自分が欲しい物は何ひとつ手に入れていない状態ともいえます。そのため、どんなに見栄を張っても満たされず、借金を重ねて次から次へと無駄遣いすることにもなりかねません。見栄っ張りで競争好き、しかもSNSにハマっているとなったら借金グセの確率は高くなるといわざるを得ません。
どの特徴にもあてはまらないのに借金グセがある理由
以上のように、借金グセがつきやすい人にはいくつかの特徴があります。しかし、どれにも当てはまらないのに借金グセがなおらないという人がいるのも事実。それはもしかしたらカードローンが理由となっているかもしれません。
カードローンをキャッシュカード感覚で使っている
消費者金融系カードローンは定収入のパートやアルバイトでも定期収入がある成人ならばほぼ誰でも利用できます。審査が通りやすいということもあり、浪費やギャンブルなどの特殊な使い道ではなく、急な冠婚葬祭などの理由で使い始める人も少なくありません。ATMからキャッシュカード感覚でお金を引き出せるのも便利です。
しかし、その便利さこそがカードローンの怖さです。どんなにキャッシュカード感覚で利用できても、じつはカードローンは借金に他なりません。お金が足りなくなったらカードローンに頼ることを繰り返しているようでは、すでに借金グセがついているといえるでしょう。
カードローンの無利息特典を誤解している
カードローンを利用し始めたきっかけは、急にお金が必要になって数万円を即日融資で借りただけだったかもしれません。30日間無利息特典を利用して「カードローンは意外とお得!」などと勘違いしていませんか?じつは無利息特典は初回限定なのでくれぐれも注意してください。
「30日以内に返済すれば利息がつかない!」という誤解はカードローンの利用頻度を高めがちです。借金グセをつける一因ともいえるでしょう。一度借金グセがついてしまうと利用限度額いっぱいまで借りてしまうのにそう時間はかかりません。
カードローンの返済シミュレーションをしていない
ごく普通の生活を送っている人に借金グセをつけてしまうことがあるというと「カードローンは怖い」と、思う人もいるかもしれません。しかし、利用方法さえ間違えなければ大きな問題は発生しないので安心してください。
たとえば、消費者金融などの公式サイトでは返済計画をシミュレーションできるようになっています。シミュレーションを利用して、毎月の返済額、返済期間、利息合計をきちんと把握するようにしてください。返済計画をしっかりと頭に入れておけば、うかつに新たな借り入れをしようとは思えないものです。カードローンの便利さゆえに借金グセがついてしまうのを防げるでしょう。
借金グセをなおすにはコレ!
ライトな借金グセならば収支を見直すことで改善するかもしれません。しかし、深刻な借金グセをなおすには自分一人では難しいものです。借金グセの解決法をいくつか紹介しましょう。
収入と支出を管理する
借金グセがついている人は「お金が足りなくなったら借りればいい」という思考パターンのことも少なくありませんが、これは間違いです。本来ならばお金が足りないならば「稼ぐ」または「使わない」でしょう。つまり、収入を増やすか支出を減らすかの二択ということです。
まずは、月々の収入をきちんと管理して無駄のない支出を心がけるようにしてください。月々の光熱費は給与受け取り口座からの自動引き落としにして、余ったお金でやりくりするクセをつけましょう。比較的軽度の借金グセならばこれで改善することもあります。
弁護士に相談して債務整理する
一方、重度の借金グセをなおすには強制的に借金できない状態にして人生をリセットするぐらいのことが必要になることもあります。個人再生、任意整理、自己破産などの債務整理を視野に入れてください。
債務整理をすれば借金は減額され、無理なく返せるように返済方法の見直しなども行われます。債務整理をしたことは信用情報機関に登録され、新たな借金はできなくなってしまいますが、借金グセをなおすためにはむしろメリットともいえるでしょう。まずは債務整理を専門としている弁護士に相談してはいかがでしょうか。
依存症を治療する
ギャンブルにハマって借金を繰り返している人の中にはギャンブル依存症に陥っている人もいます。この場合、ギャンブル依存症を治療しない限り借金グセもなおることはないでしょう。気になるようならばメンタルクリニック等に相談してみるようにしてください。
見栄や競争心から自分の収入以上の買い物をやめられない人も、買い物依存症の可能性があります。買い物依存症もまた心の病気の一種です。借金グセをなおすためにも、まずは医師の指導のもとで買い物依存症を治療することをおすすめします。
借金グセをなおすには専門家に相談を!
最後に、今回の記事のおさらいをしましょう。
- 借金グセがある人には、親も借金グセがあった、ギャンブル好き、見栄っ張りで負けず嫌いといった特徴がある。
- そういった特徴がない普通の人でもカードローンの便利さゆえに借金グセがついてしまうことはある。
- ライトな借金グセならば収入と支出を見直すことで改善が期待できる。
- 深刻な借金グセは弁護士に相談して債務整理をして、強制的にお金を借りられない状態にするのもひとつの方法。
- ギャンブル依存症、買い物依存症による借金グセは医師に相談して依存症を治療する。
生育歴、性格、病気などが招く借金グセも確かにあります。一方で、カードローンをきっかけにごく普通の人に借金グセがついてしまうこともあるものです。深刻な借金グセの場合には自分一人で解決しようとせず、弁護士や医師などに相談するようにしてください。