キャッシングは一本化できる!
複数のキャッシング、カードローンを借りていると「おまとめローン」や「借り換えローン」などの広告が気になるものです。キャッシングやカードローンは、じつは一本化できます!複数の借金に追われる毎日から脱出しませんか?しかし「まとめてはみたけれど、あまりお得ではなかった……」ということにもなりかねないので、いくつかのポイントに注意しましょう。
キャッシングを一本化するってどういうこと?
複数のキャッシング、カードローンを整理したAさんの例を元に解説しましょう。
一本化する前の状態
最初は軽い気持ちでクレジットカードのキャッシング枠を使ってみたAさん。キャッシュカード感覚でお金を引き出せるため「借金をしている」という自覚もないまま借入額ばかりが増えていきました。そして、とうとうクレジットカードの返済のために消費者金融のカードローンまで契約、毎月5万円近い支払いに追われることになったのです。
借入先 | 借入残高 | 金利 | 月々の返済額 |
---|---|---|---|
セゾンカード | 10万円 | 18% | 1万円 |
DCカード | 50万円 | 12% | 2万円 |
プロミス | 40万円 | 15% | 1万8千円 |
合計 | 100万円 | 13.5% | 4万8,000円 |
一本化した後の状態
Aさんにとって毎月3回、次々とやってくる返済日に対応する生活は楽なものではありませんでした。返済総額が5万円近いというのも相当な負担です。そんな時、プロミスから一本化の案内をもらったAさんは、思い切って借金を整理することにしました。
プロミスから新たに60万円を借り入れて、セゾンカードとDCカードを完済。借入残高はプロミス100万円のみとなり、月々の返済額も3万9,000円と軽減することができました。月々の返済額だけではなく、金利を11.5%と小さくできたこともじつは大きな意味があるのです。
キャッシングを一本化してメリットを享受するには?
Aさんのように銀行や消費者金融からおまとめローンを打診されるケースも少なくありません。一般的におまとめローンの審査は厳しい傾向があるので、誘いがあった時に乗るのがベストとも考えられます。キャッシングを一本化すれば次のようなメリットが期待できますが、必ずしも享受できるわけではない点に注意してください。
金利を下げさえすれば一本化成功ではない!
Aさんはキャッシングやカードローンをプロミスに一本化し、金利を下げることに成功しました。しかし、より低金利になったものの返済総額が増えてしまうケースもあるのはご存知でしたか?
いくら金利が小さくても月々の返済額が少なすぎると「いつまでも利息分しか返済できず元金が減らない」という状況にもなりかねません。そうなると返済期間はどんどん伸び、結局、借金を一本化する前よりも支払総額が増えてしまうこともあるのです。こうなっては一本化する意味がありません。
一本化した後の月々の返済額が大事
キャッシングやカードローンを一本化する際にはまとめる前よりも利息が増えてしまう返済額の最低ラインを、見極めることが大事です。おまとめローンを紹介している公式サイトには返済シミュレーションが設置されていることも多いので、必ず試算してみるようにしてください。
返済額は無理のない範囲で可能な限り大きく設定するというのが鉄則です。かといって返済能力以上の金額では破綻することが目に見えていますし「一本化する前よりも借金に追われている感じを軽減できない」というのも駄目です。さじ加減が難しいところといえるでしょう。
一本化のために借りたお金は必ず借金返済に!
借金返済に利用目的を絞ったおまとめローンもありますが、普通のカードローンを一本化に利用することも可能です。この場合、利用目的が自由というのがかえって災いすることもあります。
「借金を一本化するつもりで50万円借りたけど、つい10万円ほど趣味に使ってしまった」という話はけっしてめずらしくはありません。しかし、それでは借金が増えていくばかりです。一本化のために借りたお金は必ず借金返済だけに使うようにしましょう。
債務整理も検討する
一度はキャッシングやカードローンを一本化したものの、またいつの間にか複数の借り入れに追われていた……という例もあります。収入が大幅に減った人、意志が弱くついつい借金を重ねてしまう人などは債務整理を選択するのもひとつの方法です。
債務整理をすれば借金が減額されたり、支払い期間を引き伸ばしてもらえたりします。借金苦から開放されるための手続きともいえるでしょう。債務整理をすると、その後3~5年はクレジットカードを使ったりローンを組んだりできませんが、生活を立て直すことは十分にできます。
キャッシングを一本化する審査をパスしよう!
おまとめローンと銘打っている商品であれ、普通のカードローンに借り換えるのであれ、審査を通過するにはいくつかの条件を満たしている必要があります。審査落ちしないためには次のような点に気をつけましょう。
年収は100万円~130万円が最低ライン
おまとめローンは一般的に審査が厳しめといわれています。また、通常のカードローンでも一本化のために借りるならばそれなりに大きな金額となるため審査も厳しくなると考えて間違いありません。
たとえば、通常のカードローンならば安定してさえいれば低収入でもOKでした。しかし、一本化のために借りるとなると年収条件は厳しくなり、メガバンクは130万円、ネット銀行は100万円に満たないようでは審査を通過するのは難しいでしょう。
借入件数は2社までが妥当
クレジットカードのキャッシング枠やカードローンを含めて他社借入件数が3件以上だと、審査落ちする可能性が高くなります。そうとはいっても、そもそも借金の一本化を考えているような人は3件以上の借り入れをしている人も少なくないのではないでしょうか。
そこでおすすめしたいのがプチ一本化を繰り返すという方法です。すべての借金を一度にまとめるのではなく、2つずつまとめていき最終的に一本化するという方法です。しかし、間をあけずに次々と融資を申し込むのは信用情報にキズがつきます。少なくとも半年は間隔をあけるようにしてください。
自動車ローンや住宅ローンを見直す
返済負担比率とは、年収に対するローンの年間返済額の割合です。返済負担比率が35%を越えていると、おまとめローンの審査は通過しにくくなるといわれています。
注意したいのはキャッシング、カードローンだけではなく自動車ローン、住宅ローン、携帯電話機種の割賦払いなどの返済額もカウントされるという点です。場合によっては自動車やスマホを手放すなどの方法も検討する必要があるでしょう。
キャッシングを一本化して借金苦生活を脱出
最後に、今回の記事のおさらいをしましょう。
- キャッシングやカードローンは一本化できる。
- 一本化すれば次々とやってくる返済日に追われることもない。金利を低くすることもできる。
- 金利を低くするだけではなく返済期間にも注意。少額返済でいつまでもダラダラと返していると、一本化する前よりも利息を払う羽目に!
- 一本化のために借りたはずのお金を違うことに使ってしまうのも厳禁。
- 一本化するには年収100万円~130万円が最低ラインとなる。
複数のキャッシングやカードローンに追われる生活を続けることにメリットはありません。できるだけ早く一本化できないか情報を集めてみましょう。おまとめローンを提供していない金融機関でも「他社からの借り入れも含めて御社で一本化したい」という依頼に快く応じてもらえることも少なくありません。まずは、電話相談窓口などに問い合わせてみてはいかがでしょうか。