安易な借り換え“おまとめローン”に潜む落とし穴
多重債務に陥ってローンを一本化しようと考えることは決して間違いではありません。
ですが、安易に一本化しようというのはあまり好ましいとは言えません。
おまとめローンで一本化すればお得になる――という理由だけで一本化を考えている人が多いかと思いますが、安易な借り換えは場合によっては損を招きかねない危険な発想です。
長期的に見て返済金額を少なくできるかどうかがポイント
おまとめローンを検討する際には、その商品が結果的に自分にとって得か損かということをしっかりと見極めることが大切です。
「お得」とか「楽になる」とかいった謳い文句に惑わされないことが重要です。
いくら魅力的な謳い文句であっても、金利や返済期間によっては、一本化する前の方がお得であったりすることも多々あるのです。
おまとめローンで失敗する5パターン
失敗パターン①おまとめローンをしっかり比較して選んでない
まず、借入先を選ぶときには、いくつかのおまとめローン商品を比較しながら検討しないと失敗します。なぜ一本化しなければならないのか、それによって自分にどんなメリットがあるかなどをしっかりと考えながら検討しましょう。
メリットとデメリットを把握しておくことはとても大切なポイントです。
失敗パターン②最終的な返済総額をしっかり計算していない
月々の負担が軽くなったからといっても、結果的に最終的な返済総額が増えてしまえば意味がありません。しかも返済が楽になったからといってまた新たにどこからかお金を借り入れてしまうということだって考えられます。
なぜおまとめローンを利用しなければならない状況になったのかなども含めて考えることが望ましいでしょう。
失敗パターン③審査が通過できなかったらそもそもNG!
そして、おまとめローンを検討していても審査自体に通過できなければ何も始まりません。
おまとめローンも金融商品ですから当然審査があります。
借入件数や過去数か月の返済状況によっては審査に通らない可能性の方が高くなります。
いくら宣伝で「お気軽にお申込みください」などと謳っていても、借入件数が多くて審査基準を満たせなければ簡単に審査に落とされます。借入件数は多くても3件か4件が限界です。
それ以上の場合審査に通過するのは極めて難しくなります。
失敗パターン④クレジットヒストリーに傷が付いてればNG!
クレジットヒストリー(信用情報)に傷が付いていれば借り入れはほぼ不可能です。過去数か月以内に遅延や延滞などがあった場合も審査通過は難しいでしょう。そうした情報は個人信用情報機関にしっかりと登録されてしまいます。
クレヒスに傷が付いていれば3か月~6か月間はどこに申し込みをしても審査に通過するのは難しいでしょう。
失敗パターン⑤一度に多くのカードローンに申し込むのは絶対NG!
また、よくあるよくある間違いとして挙げられるのが、同時期に何件も申し込んでしまうという行動です。
申し込みをして審査に落ちたからといって、むやみに次々と違う金融業者に申し込みをしてしまうのも危険です。
その情報も個人信用情報機関に登録されますから、審査の段階で著しく信用性を落としてしまいます。
「よほどお金に困窮いている=返済能力がない」という判断をされてしまうわけです。
ただ単に宣伝文句に惹かれて申し込みをしたというだけで、これだけのリスクもあるということを知っておきましょう。
安易な申し込みは逆に損をしてしまうとともに自分自身の信用性を落としてしまうことに繋がるのです。
失敗しないために!おまとめローンの借り換え先はどう選ぶ?
いわゆる多重債務という状態に陥った場合、おまとめローンなどでの借り換えも視野に入れるべきですが、借り換えをするにあたって借り換え先も慎重に選びたいものです。
借り換え先を選ぶ際に考慮すべきポイントをまとめました。
借り換え先選びで失敗しないための2大ポイントは金利と返済期間の2つです
失敗しないポイント①金利が低いかどうか
まず大事なポイントとしては、金利です。
当たり前の話ですが、金利が高すぎるところに対しては注意が必要です。
現在借入しているところよりもなるべく低い金利のところを選ぶべきというのは当然のことですが、それよりも利息制限法に違反しているようなところは法的にも問題があるので十分な注意が必要です。
10万円未満は20%、10万円~100万円未満は18%、100万円以上は15%という上限が法律で定められているので、これを参考にして判断するといいでしょう。
安すぎる金利の業者も疑ってかかりましょう
逆に、金利が異様に低く設定されているような業者にも注意しましょう。
特に聞いたこともないような業者名であった場合は詐欺まがいの業者である可能性もあるので用心した方が賢明です。
失敗しないポイント②返済期間が自由に設定できるかどうか
次に注意したいポイントは返済期間です。
というのも、いくら金利が低くても返済期間が長引いてしまえばその分金利もかさみ、結果的に返済総額が多くなってしまうことも少なくないからです。
多少返済期間が長くなっても月々の負担が軽くなるならそれでもかまわないというのであればそれでもいいのですが、無駄なお金を払いたくないというのが本音であれば、返済期間に関しても注視しておく必要があります。
理想的なのは返済期間を自分で自由に設定できること。早期返済を弾力的に運用できることです。
実際に借り入れる金額と返済期間、それに金利などをよく吟味し、結果的に損をしない借入先を選択するようにしたいものです。
銀行カードローンがベストの借り換え先
消費者金融系カードローンなら大手の低金利を探しましょう
これらを加味して借入先を判断するのであれば、借り換え先は銀行で提供しているおまとめローンなどがいいでしょう。
特に、おまとめローンに関して積極的にキャンペーンなどを実施しているところであれば、なお好ましいといえます。
積極的なキャンペーンなどを行っているということは顧客獲得に懸命になっている証拠でもあるので、比較的審査基準も緩めであったりというメリットもあります。
特に銀行は総量規制に引っ掛かることもないのでさらに安心感が高いといえるのです。
多重債務に陥る前に、プロのおまとめローン担当者に相談しましょう
多重債務に陥ると、日常生活に支障をきたしますし、仕事に対する意欲も低下してしまいがちです。
適切な借入先を見つけることさえできれば日々の負担も軽くなるはずですし、なによりも心理的にとてもメリットが大きい方法でもあるといえます。
金利等の計算が分からないという場合には、法定金利を計算できるフリーソフトもあります。
そうしたものを活用すれば誰でも簡単に金利の計算を行えるので便利です。
ここでご紹介したいくつかのポイントだけは、最低限意識しておくようにしましょう。
必ず自分に合った借入先が見つかるはずです。
とにかく借り入れたいというばかりに、適当に選ぶようなことは決してしないようにしましょう。