就職活動中でもキャッシングできる？消費者金融から融資を受けているとマイナス評価にならない？

消費者金融でキャッシングすると就職に影響する？

就職活動には何かとお金がかかるものです。スーツや鞄を購入し、時には遠方までの交通費や宿泊費が必要になることもあります。「消費者金融でキャッシングしたい」と、思う時もあるかもしれませんが、就職に不利にならないのでしょうか。とくに、銀行などの金融業界を目指しているならば利用がためらわれるところです。キャッシングやカードローンが就職活動に及ぼす影響についてまとめました。

就職試験では何をチェックされているのか

そもそもキャッシングやカードローンの利用履歴というのは評価項目になるのでしょうか？まずは、就職試験で何がチェックされているのか見てみましょう。

就職試験での評価項目

一応、法律では就職試験の際に「企業は応募者の適性と能力のみを基準にして選考しなければならない」と、定められています。しかし、就職試験で実際に何が行われているか調べていると、この限りではありません。

出身大学、性別、年齢などでふるいにかけるのは、本来はあってはならないことです。しかし、大手企業ほど本人の適性や能力を評価してもらえるところまでたどり着くのが難しいのも事実。そこで気になるのがキャッシングやカードローンの利用履歴も足切りの理由となるのかという点です。

就職選考に信用情報は利用できない

キャッシング、カードローン、クレジットカードなどの利用状況の記録を信用情報といいます。信用情報というと返済の延滞、強制解約、債務整理などの金融事故だけが記載されていると思われがちですが、じつは契約内容、借入金額、返済状況などもすべて記されているのです。

したがって、問題なくキャッシングやカードローンを利用しているだけでも、信用情報を閲覧すればわかってしまいます。「借金を抱えている人」を選考から外すこともできるわけです。しかし、一般的な企業が「就職試験の参考にしたいので信用情報を見せて欲しい」と、信用情報機関に依頼することはありません。なぜならば、それは応募者の適性と能力だけで選考することを定めた法律に反するからです。

金融機関は就職選考に信用情報を使える？

現在、日本には株式会社シー・アイ・シー（CIC）、株式会社日本信用情報機構（JICC）、全国銀行個人信用情報センターという3つの信用情報機関があります。銀行、消費者金融などの金融機関はこれらのうちのどれかに必ず加盟していて、審査業務を実行する際に信用情報を請求できるようになっているのです。

しかし金融機関といえども信用情報を開示請求できるのは審査の時だけになります。もし、就職選考に信用情報を参照したことが発覚すれば法律違反となり罰則は免れません。

就職選考に信用情報を紹介する裏技がある？

以上のように、表向きはキャッシングやカードローンの利用履歴を就職試験の際に参考にすることは許されていません。しかし、次のような裏技を使えば就職選考に利用できなくもないので注意しましょう。

就職試験の際に自社サービスを申し込ませる

たとえば、就職試験の際に自社のキャッシング、カードローン、クレジットカードなどの申し込みをさせれば、信用情報を参照することは可能です。企業側は「あくまでも審査のため」といいながら、実際は就職試験の参考にすることもできます。

しかし、企業が従業員や応募者にサービスの申し込みを強要するのもまた法律違反です。もしも就職試験の際にキャッシング、カードローン、クレジットカードなどをすすめられることがあったら、すぐに応じることのないようにしましょう。

就職試験で問題となる信用情報とは？

裏技を使ってまで就職試験で信用情報をチェックすることは、もちろん違法です。しかし、サービスの申し込みが強要だったのか、信用情報を就職試験で参考にしたのか、いずれも確かめようがありません。もし、問題となるとしたら、次のようなポイントです。

借入状況
信用情報には借入件数と借入金額が記載されています。複数のキャッシング、カードローンを利用している状態は好ましくありません。

長期延滞
支払いを2～3ヶ月以上延滞していると長期延滞として記録されますが、やはり「お金にだらしない」というイメージを持たれがちです。

強制解約
長期延滞が続いた場合など、サービスを強制解約されてしまいます。長期延滞以上にマイナス評価となるでしょう。

債務整理
合法的に借金を整理する債務整理を行うと信用情報に記録が残ります。借金返済に行き詰まっても、すぐに債務整理という手段を選ぶのはおすすめできません。

就職試験の際に顧客情報をチェックする企業も

金融機関といえども、裏技まで使って就職試験の際に信用情報を照会するのは容易ではありません。一方、自社サービスならば簡単にチェックすることができます。実際、顧客情報から応募者の記録を検索し、問題がある場合は落としているという企業も少なくないのです。

もちろん、これも応募者の適性と能力以外を選考基準としていることになり法律違反です。しかし、自社の顧客情報をいつ何に使っているかを外部から知るすべもありません。たとえば、携帯電話業界に就職したいならば携帯電話料金の滞納はしないなど、日頃から気をつけたいところです。

じつは怖いスマホローンの滞納

スマホを購入する際、割賦購入する人も多いでしょう。じつは、その支払を滞納しても信用情報に記録されることはご存知でしたか？IT・通信・インターネット関連の企業の顧客情報にも記録されることになるので要注意です。

就職活動が終わればキャッシングをしてもOK！

法律上はキャッシングやカードローンを利用しているからといって不採用にはできません。しかし、万が一のことを考えると、ご利用は就職活動が終わってからの方が安心でしょう。内定さえあればさっそく申し込めるカードローンについて紹介します。

きらぼし銀行「大学卒業予定者ローン」

東京近郊に就職予定の20歳～30歳の人を対象にしています。ただしカードローンや携帯電話の支払いを延滞したことがない人だけが対象です。

静岡県労働金庫「就職内定者応援ローン」

静岡県に住んでいるか、静岡県内の企業に就職を予定している新卒内定者で18歳以上30歳未満を対象としています。ただし、未成年の場合は親権者の同意または連帯保証人が必要です。

就職が決まったらキャッシングを賢く利用しよう！

最後に、今回の記事のおさらいをしましょう。

• 就職試験でキャッシングやカードローンなどの利用状況を参考にするのは違法。
• ただし、企業によっては信用情報を参照することは不可能ではない。
• 企業が信用情報を根拠に不採用とするのは違法だが、そのようなことが行われたのか確かめる方法もない。
• 内定が出てすぐに申し込めるカードローンもある。心配ならば、キャッシングは就職が決まってから！

たとえ、採用試験で信用情報を参照されたとしても「1社から少額の借り入れをしていて、滞りなく返済している」という状況ならば、まず問題ないでしょう。たとえば、消費者金融の即日融資で新幹線の交通費を用立てるぐらいならば問題ないわけです。

しかし、問題なのは、消費者金融は無収入では利用できないという点。たとえアルバイトでも安定した年収がなければ契約できないのです。就職活動のためにいったんアルバイトをやめてしまっている人などは申し込むことができません。無職でもOKなのは、内定者専用のカードローンぐらいです。できれば、就職活動がスタートする前にしっかりと貯金をしておくようにしてはいかがでしょうか。