リボ払いにはいくつかの種類があります
近年身近な存在となってきた「リボルビング払い」。一般的には「リボ払い」という呼び方が定着していますよね?
クレジットカードやカードローンなどの返済方式と言えば、一括払い・分割払いなどがありますが、それらと同様にリボ払いという返済方式も多くの方が利用しているはずですし、クレジットカードなどにはリボ払い専用のカードと言うものも多く出回っています。
リボ払いの種類は3種類
リボ払いは、大きく分類すると3種類に分けることができます。
- 残高スライドリボルビング方式
- 定額リボルビング方式
- 定率リボルビング方式
キャッシングなどを利用する場合、契約書にもこの返済方式についての記載があります。しかし、返済方式が記載されていても、それがどのような返済方式なのか理解できていなければ意味がありません。
同じリボルビング方式でも3種類もあるわけですから、しっかりと理解しておくに越したことはないのです。
「リボ払いならリボ払いの意味を知っていればいいじゃないか!」と思われるかもしれません。しかし、これら3種類は同じリボ払いであっても、最終的な返済総額も変わってきてしまうのです。そのため、これら3種類についてしっかりと理解しておく必要があるわけです。
ここでは代表的な「残高スライドリボルビング方式」について解説しますが、これを理解すればその他のリボルビング方式についても理解できます。
残高スライドリボルビング方式とは?
カードローンやクレジットカードなどの利用残高によって、毎月の返済額が変わるのがこの残高スライドリボルビング方式という支払い方式です。カードローンのキャッシングなどはこの方式での返済が多い傾向にあります。
利用残高に応じて、あらかじめ定められた返済率を元にして返済額が決められています。同じ残高スライドリボルビング方式でも、細かく分けると以下のようになります。
- 残高スライド元利定額リボルビング方式
- 残高スライド元金定額リボルビング方式
- 残高スライド元利定率リボルビング方式
- 残高スライド元金定率リボルビング方式
こうしてみますと、元利や元金、定額や定率など意味が分からない言葉が並んでいますが、それぞれの仕組み自体はそれほど難解なものではありません。仕組み自体を理解してしまえば、どの方式が最も得なのかという部分も見えてきます。家計を預かる主婦であればこそ、尚更意味を理解しておく必要があると言えるでしょう。
ということで次は、この「元金」・「元利」・「定率」・「定額」についてそれぞれ解説していきます。仕組みを知って、ぜひそれぞれの特徴を把握しておきましょう。
それぞれの仕組みを理解して賢い利用を!
ここまでは、リボ払いで知られる「リボルビング方式」について、その種類をご紹介しましたが、今回はその中の「元金」・「元利」、「定率」・「定額」の組み合わせとその違いについて詳しく解説していきます。
Point1 元金方式と元利方式の意味を理解する
まず、元金方式と元利方式の意味について理解していきましょう。
- 元金方式 … 返済額+利息が毎月の支払額
- 元利方式 … 返済額に利息が含まれている
仮に返済額が1万円とした場合、元金方式の場合は1万円+利息、元利方式の場合は1万円という返済額になります。
元金方式は1万円がそのまま返済に充てられることになりますが、元利方式の場合は「1万円-利息」が返済に充てられます。
単純に計算すれば、元金方式が元利方式よりも高額になりますが、早く返済を終えられることになります。
Point2 定率方式と定額方式の意味を理解する
次に定率方式と定額方式についてです。これも意味を理解すればそれほど難解ではありません。
定率方式は、毎月の返済額を「借入額の〇〇%」という風に決める方式で、定額方式は金額によって返済額を決める方式です。
定額方式は借入残高に返済率を掛けて算出します。返済率は金融会社によって様々ですが、仮に大手消費者金融のプロミスを例に挙げてみますと以下のようになります。
- 借入残高が100万円超→1.99%
- 借入残高が30~100万円→2.53%
- 借入残高が30万円未満→3.61%
定額方式の場合
定額方式の場合は、借入残高に以上のような返済率を掛けて返済額が決められています。仮に「元利定額」となれば、算出された返済額に金利が含まれていることになりますし、「元金定額」となれば算出された返済額+金利が返済額となります。
定率方式の場合
定率方式で、仮に返済額が借入残高の10%だとした場合、50万円借り入れれば最初の返済は5万円となります。そして残高が減ることによって返済額がどんどん少なくなっていくわけです。しかし返済が楽になる反面、1ヶ月ごとに返す額が少なくなっていくので、返済期間も長くなり、利息を加えた支払総額も大きくなります。
「元利定率」では算出された返済額に利息が含まれており、「元金定率」では算出された返済額+利息が支払額となります。
スライド=残高に応じて変動するということ
ちなみに「スライド」というのは「変動」という意味になります。残高によって返済額が変動するからという意味です。
ここで挙げた、「元金方式」・「元利方式」・「定率方式」・「定額方式」について理解しておけば、「残高スライドリボルビング方式」以外の、「定額リボルビング方式」・「定率リボルビング方式」についても理解できるはずです。
また、リボ払いの返済シミュレーションができるサイトなどもありますので、そうしたものを活用してみるのもおすすめです。
一口にリボ払いとはいっても、その方式によって返済期間や総返済額が変わってきます。それぞれの意味を理解しているのといないのとではどちらが得をするのか――いうまでもありませんよね?