注意!キャッシング方式=返済方式と返済方法は別物!
キャッシング、カードローン、クレジットカードなどの利用を検討して調べていると「返済方式」「返済方法」という言葉をしばしば見かけます。同じようなものに思われがちですが、じつはまったく異なるので注意してください。キャッシング方式=返済方式と返済方法の違いについて解説します。
返済方法の種類
返済方式と返済方法でシンプルなのは返済方法の方です。返済方法には口座引き落とし、銀行振込、提携ATM、ネットバンキングなどの方法があり、次のようなメリット、デメリットがあります。
口座引き落とし
キャッシングの返済方法として最もポピュラーです。支払日に自動的に引き落としされるので、うっかり払い忘れるといった心配もありません。ただし、残高不足にならないように注意しましょう。また、即日融資を希望している場合には指定銀行の口座をあらかじめ開設していなければいけないケースもあります。
銀行振込
自動引き落としにはせず、銀行振込にするという方法を選択することも可能です。しかし、平日18時過ぎ、土日祝日、年末年始に振込をした場合には入金処理まで時間がかかりますし、手数料を負担しなければいけないなど、面倒な部分も少なくありません。
提携ATM
指定先金機関やコンビニのATMで入金する方法です。銀行のキャッシュカードを使って操作している姿と変わらず、誰かに「キャッシングの返済をしている」と、気づかれる心配はありません。ただ、返済日を忘れないように注意する必要があります。基本は口座引き落としで契約しながら、繰り上げ返済に提携ATMを活用するのがおすすめです。
ネットバンキング
インターネットバンキングと提携があるカードローンなどは、ネットから返済することも可能です。明細もオンラインでの確認になるので、郵便物からお金を借りていることが家族にバレる心配もありません。ただし、手数料は自己負担となります。
店頭窓口・無人契約機
消費者金融の店頭窓口、無人契約機で返済するという方法もあります。手数料は無料になりますが、キャッシングを利用していることが丸わかりなのは避けたい人にはおすすめできません。
キャッシング方式の分類
一方、複雑なのがキャッシング方式です。いわゆる返済方式のことですが、次のような観点から大別されます。
キャッシング方法を分類する4つの観点
キャッシングの返済方法は次の4つの観点により大きく分類されます。
- リボルビング方式とそれ以外
- 定額方式か定率方式か
- 元金か元利か
- 残高スライド方式か借入時残高スライド方式か
リボルビング方式とは
「リボ払い」の略称で知られている毎月決まった額を返済する方式のことです。借入限度額内ならば何度借入をしても返済額が変わることはありません。リボルビング方式の他には元利均等方式、元金均等方式、一括払い、分割払などがあります。
定額方式と定率方式の違い
金利が同じでも定額方式と定率方式では計算式が異なるため利息も違ってきます。利息は定額方式ではつねに変わりませんが、定率方式では借入残高によって都度変化することが特徴です。
元金と元利の違い
元金とは融資金、元利とは融資金と利息の合計です。返済額の内訳で元金と元利がどう変化していくのかもチェックポイントのひとつとえます。
残高スライド方式と借入時残高スライド方式の違い
残高スライド方式では返済が進むほど月々の返済負担は小さくなりますが、それだけ返済期間は長引きがちです。一方、借入時残高スライド方式では最終借入時点での借入残高を基準として返済額がスラドしていきます。しかし、現在こちらの方式を採用しているカードローンはほとんどありません。
キャッシング方式は各社で異なる?
銀行でも消費者金融でも、どの返済方法も利用者が自由に選択可能です。一方、キャッシング方式は固定されていて、各社とも基本的にひとつの返済方法を採用しています。
会社によってキャッシング方式は違う
それぞれの金融機関の公式サイトを調べてみると、返済方式は次のように記載されています。
カードローン | 返済方式 |
---|---|
イオン銀行カードローン | 残高スライド方式 |
オリックス銀行カードローン | 残高スライドリボルビング方式 |
楽天銀行スーパーローン | 残高スライドリボルビング返済D |
SMBCモビット | 借入後残高スライド元利定額返済方式 |
SMBCコンシューマーファイナンスのプロミス | 残高スライド元利定額返済方式 |
SMBCコンシューマーファイナンスのプロミスレディース | 残高スライド元利定額返済方式 |
アコムのカードローン | 定率リボルビング方式 |
三井住友カード ゴールドローン | 毎月元金定額返済 |
名前は多少異なっても同じキャッシング方式もある
上記の表を見ると「こんなにたくさんの方式があるのか!」と、驚く人もいるかもしれません。しかし、各社で多少呼び方が異なるだけで内容はほとんど同じというケースも少なくありません。おもなキャッシング方式は以下の通りです。
元利均等方式
毎月の返済額が一定になる返済方式です。元金と利息を合計した返済額が一定の金額になるので、返済計画を立てやすいのは大きなメリットといえるでしょう。ただし元金の減りが遅く、返済総額が大きくなりがちというデメリットがあります。
元金均等方式
毎月、一定の元金と利息の合計を返済していく方式です。元金の減りが早いため、返済を重ねるほど利息もどんどん小さくなっていきます。
その結果返済総額を抑えることができる方式といえるでしょう。
リボルビング方式
多くのカードローンで採用されている方式です。基本的には借入残高を基準として毎月の返済額が決定されます。さまざまな種類がありますが、カードローンで採用されているのはおもに次の方式です。
元利定額リボルビング方式
毎月の返済額が一定になることが特徴です。借入残高が大きい初めの頃は「なかなか元金が減らない!」と、思うこともあるかもしれませんが「今月の返済額はいくら?」などと気にする必要もなく、管理しやすくなっています。
残高スライド元利定額リボルビング方式
借入残高に応じて毎月の返済額が変動します。返済が進むことによってはもちろん、追加借入を行うことで月々の返済額は変化していくため、その都度確認が必要な方式です。
元金定額リボルビング方式
元金返済額は一定のまま、利息をプラスしていく方式です。最初の頃は利息返済分が大きいため、返済額を負担に思うこともあるかもしれません。しかし、返済期間の終わりに近づくほど利息返済分は小さくなり返済も楽になります。
キャッシング方式・方法の違いを理解しよう!
最後に、今回の記事のおさらいをしましょう。
- キャッシング方法とキャッシング方式は違うもの。
- キャッシング方法には口座引き落とし、銀行振込、提携ATM、ネットバンキング、店頭窓口・無人契約機などがある。
- キャッシング方式は返済方式のこと。非常に種類豊富かつ複雑でご利用しようとしている金融機関の公式サイトで確認を!
- 多くのカードローンで採用されているリボルビング方式だけでも3種類あるので、それぞれの特徴を理解しよう。
担保不要で気軽にお金を借りられるキャッシング。安定収入のある成人ならば、非正規雇用でも審査を通過できるといわれています。ネットバンキングから返済できるサービスも登場するなど、近年ますます使いやすくなっているともいえるでしょう。返済方法、返済方式ともに自分のライフスタイルに合致したものを選択してはいかがでしょうか。