「キャッシング」聞いたことことあるけど意外と知らない!?
今では著名な芸能人などもテレビCMに多数起用されて、世間にほぼ完全に認知されたと言っても過言ではない「キャッシング」ですが、簡潔に言ってしまえばキャッシングとはお金を貸すことを仕事にしている金融機関からお金を借りることです。つまり「借金」です。
もちろん、金融機関からお金を借りれば利子を付けて返済する必要があります。
キャッシング=借金のイメージはずいぶん変わりました
かつて、「キャッシング」という言葉には不明確ながら、何か後ろめたいイメージがありました。キャッシング業者=消費者金融=サラ金(サラリーマン金融)という悪いイメージだったかもしれません。
しかしバブルの後、次第にキャシングという言葉を電車の中吊りやテレビCMでもよく見かけるようになりました。そこには目をウルウルさせた可愛い子犬や、触覚を生やした宇宙人や、キワドイ衣装を着た女性ダンサー達などが登場し、テレビ視聴者の目を楽しませました。
そして2010年6月に貸金業法に総量規制が導入されてからは、業界は一気に健全化したのです。
キャッシングは「CASH+ing」お金を借りていること
キャッシングとは「CASHING」と書きます。「ing」という言葉は、この場合、動名詞的な役割で使われているのでしょう。つまり読んで字のごとく「お金を借りること」であり、「お金を借りていること」それがキャッシングの意味です。
実はこれは日本独自の造語であり、海外で「キャッシング」と言っても通じません。完全な和製英語です。
かつて「キャッシング」は「ローン」と呼ばれていました
お金を借りることは、本来であればローンという言葉が適切なのですが、キャッシングという言葉はローンという負のイメージを払拭するために作られた造語だと言われています。
そのため、一部のカード会社や金融機関では消費者ローンなど呼ばれますが、現在は多くの場合においてキャッシングという言葉が定着しています。
主に数万円~50万円程度の小口融資のことをキャシングと呼ぶ傾向があるようで、さらに大口の融資である場合は単に融資や借入と呼ぶこともあります。
「キャッシング」とは、すなわち「借金」です。
キャッシングとは個人向けの小口融資のことで、一昔前までは窓口での借り入れが基本でした。現在はクレジットカードによる借り入れやATMによる引き出しが広く普及しているため、誰でも手軽にキャッシングできるようになりました。
いくらイメージが変わっても「借金」であることは忘れずに
しかし、先述した通りキャッシングはあくまでも「借金」であり、キャッシングそのものも、消費者ローンの負のイメージを失くすために生まれた言葉です。
「借金してきた」という言葉よりも、「キャッシングしてきた」という言葉の方が負のイメージは軽減されます。単なるイメージ戦略ですが、ここにも、キャッシングが一般的に広く利用されるようになった要因があります。
あなたの街にもきっとある?!以外に身近なキャッシング
キャッシングと聞いてまずなにを思い浮かべるでしょうか? 無人契約機、即日審査、金利ゼロ、などといった売り文句が思い浮かべる人も多いかと思います。
これらは「消費者金融」と呼ばれる形体の会社の売り文句であり、諸費者金融系の大手の会社がテレビCMをはじめとした広告をバンバン打ち出しているので、このようなワードが印象に残るのです。
キャッシングサービスを提供している会社は銀行などたくさんあります
じつは一番な身近なところでいえば銀行もキャッシングサービスを提供しています。これが銀行カードローンです。
その他、各クレジットカード会社のほとんどでキャッシングを利用できます。こちらは信販系カードローンと言われています。
クレジットカードのキャッシング機能や、専用のローンカードを利用したカードローンなどがそれに該当します。消費者は、そのカードを利用してATMなどでお金を引き出せるというシステムとなっています。
「キャッシング」と「カードローン」の違いって?
「キャッシング」と合わせてよく耳にする「カードローン」という言葉があります。ほぼ同じ意味で使われますが、この二つの違いは簡潔にいえば返済方法の違いに端を発しています。
返済方法の違いが「キャッシング」と「カードローン」の違いでした
キャッシングは借りた翌月に一括返済するのが一般的です。そのため、小口の利用に使われます。金利は高めですが一括で返済するためカードローンより利息が少なくなります。
一方でカードローンは毎月リボルビング払いで返済していくの一般的です。長期的な返済になるので、ある程度、利息を払い続けます。余裕がある時には一括の返済も可能です。
現在は両者の違いは曖昧になっています
ただしそれらの違いも現在では曖昧になっています。実際、いまではキャッシングについてはカードローンのように数回に分けて返済することも可能です。一概には言えません。
またキャッシングはカードローンに比べて金利が高いため、分割にすると余計に多くの利息を払ってしまうことにもなります。この点はご注意下さい。
今は「キャッシング」≒「カードローン」でほぼ同じ意味
このようにキャッシングとカードローンの返済方法は一般的には違うものと定義されています。しかしその返済方法も現在はフレキシブルになっているので、じつは違いは曖昧です。
これはキャッシングの側がカードローンの利便性に注目し、カードローンのシステムを取り入れた結果だと言えるでしょう。
消費者金融からのキャッシングも実際はカードローン
例えば消費者金融からお金を借りるときはキャッシングという言葉がよく使われますが、消費者金融はその返済方法から実際にはカードローンの部類に入ります。
しかし消費者金融を利用する人には「給料日まで持てばいい…!!」というつなぎ的な使い方をする人が多くいます。こういう方は給料が入れば一括返済される方が多く、同時に多額の借入が困難なことなどの理由から、キャッシングという言葉が頻繁に使われます。
「キャッシング」と「クレジットカード」の違いって?
キャッシングとは先にも述べた通り、少額を短期間のみ借りることが元の意味でした。借りたお金を返すのも翌月に一括で支払うのが一般的な返済方法です。もちろん役割も違うためキャッシング用の「ローンカード」を買い物の決算に使うことはできません。
しかし一方で「クレジットカード」はというと、キャッシングの機能とショッピングの機能の両方を兼ね備えています。つまり「クレジットカード」ではお金を借りることが出来るのです。
「クレジットカード」の基本はツケでものを買う信用証明
クレジットカードのショッピング機能は端的に言えば「ツケ」で商品やサービスを買う機能です。ツケのシステムは利用者が買い物の決済時にクレジットカードを差し出した際、その金額をカード発行会社が利用者の代わりに支払うことで成立しています。そしてその後、カード発行会社が利用者に金額を請求します。
支払いの方法も一括か分割か選べるようになっていて、分割の場合は金利手数料が発生します。
返済方法は口座引き落としのみ!リボルビング払いはあり
クレジットカードのキャッシング機能についてはキャッシング専門のカードと機能は同様ですが、返済方法が少し異なります。ローンカードの返済方法は口座引き落としや、ATM返済、振込返済など様々ですが、クレジットカードのキャッシング利用の返済方法は口座引き落としのみです。ただし分割払いができる上、キャッシングと同じくリボルビング払いもできます。
「クレジットカード」のキャッシング機能が進化してます
「クレジットカード」は最近、キャッシング機能をどんどん強化しています。セゾンカードやイオンカードなど、流通系の多くのクレジットカードで、申し込みページの最下部にキャッシングについての説明が掲載されています。キャッシングはカード会社の収益の大きな柱となっているのです。
またリボルビング払い専用のクレジットカードも増えてきました。これもカードローンのシステムをクレジットカードに導入した結果と言えます。一括払いよりもリボルビング払いの方がカード会社の旨味が大きいので、あとからリボなどのキャンペーンやポイント還元率を上げて、ユーザーを誘導しているのです。
クレジットカードは18歳以上!ただし未成年のキャッシング機能は限定されます
またクレジットカードとキャッシングでは利用できる年齢も違います。キャッシングは20歳以上、クレジットカードは一般的に18歳以上となっています。キャッシング機能付きのクレジットカードであったとしても、20歳以下の未成年は、借入額が10万円以下に限定されるなど、制限があります。
誰もが気軽に借金できるシステム=キャッシング
キャシングを利用するためには銀行や消費者金融、その他各カード会社の審査を受けなければなりません。その審査基準は会社の形態により様々です。しかし多種多様なキャッシングサービスが存在するため、ほぼ誰でも気軽にキャッシングを利用できるようになりました。
ご注意を!「ご利用は計画的に」は本当です!
とても便利な反面、注意すべき点があります。よく、消費者金融やクレジットカード会社のCMなどで、「ご利用は計画的に」という文字を見かけますが、何気なく流れているだけの言葉のように感じるこの言葉が実はすごく大事です。
便利で気軽なキャッシングであるがゆえに、何かあるたびにキャッシングに頼ってしまうという人が少なくありません。これは非常に危険です。
便利であるがゆえに落とし穴に落ちる人がたくさんいます
返済計画をしっかり立ててから借り入れをしていかなければ、返済額も増え、返済期間も伸びていきます。「ローン地獄」と同様に、何社からもキャッシングをしてしまう「キャッシング地獄」という言葉もあります。
そもそもキャッシングは安定した収入のある人しか利用することはできません。しかし、最近ではアルバイトや専業主婦でもキャッシングを利用できる時代です。身の丈を超えた借り入れをしないよう、しっかりとした返済のイメージを用意した上で利用することが大切です。